アイルランドの牧場から考える2

Thinking from an Irish ranch 2

当地の牧場は家族経営で多くは100頭程度の飼育をしているのですが、その時は300頭程度を飼っているやや大きめの牧場にお邪魔しました。従業員も2名雇っているようです。

搾乳場や妊娠中の牛さん、子牛(1-2週程度)などの専用スペース、冬用の庁舎などを見た後、いざ放牧の現場へ。歩けども歩けども、だだっ広い草草草。相当広いです。放牧するという事は草を食べるという事ですので、同じところに放つと草を食べきってしまう事となります。したがって多くの区画があり、毎日のように場所を変える仕組みができていました。

さて牛さんを離れて見ながらいろいろと説明を聞いていたら、いつの間にか大群に囲まれてしまい、、、触れ合うどころか逃げそうになってしまいました。自然に寄り添うどころか覚悟が足りないなと、正直なところ反省しました。

気を取り直しているといきなり草を抜いて「これは何だと思う?」とのご質問。

「クローバー・・・?」

よく見るクローバーだったのですが、これにはNitrogen(窒素)が含まれているよとのこと。窒素→窒素栄養=アミノ酸・タンパク質ということで「あー、プロテイン源ね」と軽く返してみた所、正解。褒めてもらいました。なるほどね、単なる草というだけでなくて、いろいろな種類の草を食べて、含まれる成分が違うからそれが異なる栄養源となる。食事でもいろいろなものを食べるというのと同じだなぁと。

 (ちなみに畑を借りて有機栽培を数年行っている私は、休耕の畝にクローバーを蒔いているのですが、これで窒素を地中固定できていることを改めて認識しました。だから漉き込めばいい肥料となるのか、と。いまさらながら)

Back to blog